頚椎椎間板ヘルニア 〜安全なブロック注射〜
- 2020年5月5日
- 整形外科
肩から手にかけての痛みやしびれ、筋力の低下などの症状が出る頚椎椎間板ヘルニア。くすりやブロック注射、手術など様々な治療がありますが、ここでは当クリニックで行っている、エコーガイド下ブロック注射についてご紹介します。
症状が軽ければ、姿勢やくびの動かし方の注意、くすりによって改善する場合が多いのですが、これで良くならない場合、神経ブロック注射を行うことがあります。
くびの神経ブロック注射は、従来レントゲン装置と造影剤を使って、神経の場所を確認しながら行っていました。この方法は、針を神経に直接刺す必要があり、強い痛みをともない、また造影剤アレルギーによるショックなど、重大な合併症が発生するリスクがありました。
しかし、エコー装置の性能向上によって、エコーガイド下での注射が可能となり、安全に行えるようになりました。エコーガイド下ブロックのメリットとして、
- 被爆しない。
- 神経を刺す必要がないので、痛みが少ない。
- 神経周囲の血管を画像で確認できるため、造影剤や麻酔薬が誤って血管に入ることによる合併症を避けられる。
ことが挙げられます。
当クリニックでは、このエコーガイド下神経根ブロックを積極的に行っています。
ブロックでも痛みやしびれが改善しない、急速に筋力低下が進行するなどの場合、手術が必要となることもあり、その場合は提携・関連病院へご紹介いたします。
(文責:院長)