骨粗しょう症は病気なの?|まえだ整形外科・手のクリニック|東京都杉並区にある手外科・整形外科

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骨粗しょう症は病気なの?|まえだ整形外科・手のクリニック|東京都杉並区にある手外科・整形外科

骨粗しょう症は病気なの?

年齢を重ねてくると、骨はもろくなってきます。骨折しなければ自覚症状がないので、「年だから仕方ない」とあまり気にされない方もいらっしゃいます。

高齢化社会となり、骨粗しょう症による骨折が増加してきています。骨折がなければ、骨粗しょう症は無症状ですので、あまり気に留めない方も多いように思います。しかし、一旦骨折がおきると、2回3回と骨折を繰り返すリスクが高くなってしまいます(骨折の連鎖)。

”自分は骨太だから大丈夫”と思っていませんか?実際には骨の強さは外からはわからないのです。

骨粗しょう症は病気ではないと思われている方も多いのですが、WHO(世界保健機関)は、

”骨粗しょう症は、骨がもろくなることによって、骨折の危険性がます病気である”

と定義しています。

日本は世界でも有数の長寿命国ですが、すべての方が健康に寿命を全うしているわけではありません。

病気やケガなどがなく、日常生活に制限なく生活できる期間を ”健康寿命” と言います。日本では平均寿命と健康寿命におおむね10年の差があります。

骨粗しょう症によって骨折してしまうと、手術や入院が必要となることも多く、体力の低下や後遺症によって健康寿命が短くなってしまうリスクがあるのです。

骨粗しょう症によっておきる骨折の代表的なものとして、大腿骨近位部骨折(太もものつけ根の骨折)があります。この骨折は手術が必要となることが殆どで、手術後も歩行能力が低下し、介護が必要となるケースも多いです。

死亡率が上昇するというデータもあります。先進国の中で日本だけが、この手術数が増加しているというデータがあり、骨粗しょう症の治療に関し、日本はまだ後進国であるとも言えるのです。

当クリニックでは、血液検査や骨密度検査を行い、骨粗しょう症の程度を診断し、くすりやリハビリなどの治療を提案いたします。

現在では、骨粗しょう症の良いくすりがたくさんあります。不幸にも骨折してしまっても、治療をおこなえば、さらなる骨折を予防し、健康寿命を伸ばせる可能性が高くなります。

地域の皆様が末永く健康な生活を送っていただけるよう、かかりつけ整形外科として微力ながら努力してまいります。

(文責:院長)

前田 利雄

記事監修

院長 前田 利雄
(まえだ としお)

  • 昭和大学医学部卒 医学博士
  • 日本手外科学会認定 手外科専門医・指導医