まえだ整形外科・手のクリニック

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テニスしないのにテニス肘?

物をもったり、タオルを絞ったりといった動作で、肘の外側が痛くなるテニス肘。テニスプレイヤーに多いことから、この名がついていますが、テニス以外にも多くの原因があります。

テニス肘とは?

手くびを起こす・強く手を握るなどの動作で、肘の外側が痛くなる病気です。

肘の外側の骨には、手くびや指を伸ばす筋肉の腱が集中してついています。この骨と腱の結合部分がもろくなり、痛みが発生するのがテニス肘(上腕骨外側上顆炎)です。

1883年に、テニスのバックハンドストロークで肘の外側が痛くなる病気として報告された事から、テニス肘と呼ばれています。もちろん、テニスをする方だけでなく、重いものを持ったり、タオルを絞るなどの動作でも痛みがでます。

ほっといたらどうなるの?

テニス肘は自然治癒しやすい病気です

一旦もろくなった腱は、基本的に再生はしませんが、痛みは時間とともにおさまる事が多いです。

発症してから1年後には80%は治るという報告や、治療を受けた人と受けない人で、1年後の痛みに差はなかったとの報告もあり1、自然治癒しやすい病気と考えて良いと思います。

ただ、1年以上症状が続く場合、治りにくくなる傾向があります。

当クリニックにも長期間テニス肘に悩んでいらっしゃる方が多く来院されています。治りやすいとは言っても、もろくなった腱を元に戻す治療は現在の所ないため、早めの治療をおすすめいたします。

原因は?

手くびを動かす動作を繰り返し行う事による腱へのストレスが原因です。

肘の外側にある上腕骨外側上顆という骨の部分には、手くびや指を起こす・伸ばす筋肉がたくさんついています2。この内、手くびを起こす筋肉の一つである、短橈側手根伸筋という筋肉の付け根にある腱がいたんで発生する事がほとんどです。

この腱はもともと血行が乏しいため、治りにくいのです。

テニス肘は日本語で”上腕骨外側上顆炎”と呼びますが、実際に炎症が起きるのは初期だけで、ストレスを受けた腱が治りきらずにもろくなる”変性”という状態であることが分かっています。

どんな人がなりやすい?

テニス肘になりやすい要素として

  • 手くびを起こす動作の繰り返し
  • 重いものを持ち上げる動作
  • 不自然な姿勢
  • 喫煙
  • 手根管症候群
  • 手くびの腱鞘炎


などがあります
3男女で発生率に差はないようです。

多くは強く握る、重いものを持つなどの動作で発生しますが、パソコン操作のように、大きな力は必要なくても、手くびを起こしている姿勢を長時間続ける事によっても発生します。

診断方法

多くの場合、肘の外側の圧痛(押した時の痛み)や、いくつかのテストを行う事で、診断は比較的容易ですが、必要に応じて検査を追加します。

エコー検査

テニス肘エコー画像

腱が腫れていたり、傷んだ腱の部分が黒く写ります。炎症が強い時期は血流が増加している場合もあります。

MRI検査

腱が骨から剥がれていたり、腫れている様子がわかります。テニス肘には、関節の中の異常(滑膜ひだなど)が合併していることがあります。関節の中はエコーでは見えないため、MRIが有効です。

テニス肘と紛らわしい病気

テニス肘の診断において、注意しなければならないのが神経の障害です。

テニス肘の原因の大半である短橈側手根伸筋のそばには、橈骨神経という神経が通っています。この神経が、筋肉や血管などに圧迫されると、テニス肘に非常によく似た症状を出します(橈骨神経管症候群)。

しびれがあることは稀で、テニス肘と同時に起きることもあるため、診断は難しい事が多いのですが、痛みの場所やエコー検査、神経ブロック注射などを行い診断します。

治療方法は?

当クリニックでは、まず手術以外の治療を行っていますが、発症から半年〜1年以上経っている場合、手術治療を検討する場合があります。

詳しくは別のブログで解説していますので、ごらんくださいませ。

(文責:院長)

関連ブログ

参考文献

  1. Lateral epicondylitis: review and current concepts.
    Faro F, Wolf JM. J Hand Surg Am. 2007 Oct;32(8):1271-9. 
  2. Joint capsule attachment to the extensor carpi radialis brevis origin: an anatomical study with possible implications regarding the etiology of lateral epicondylitis.
    Nimura A, Fujishiro H, Wakabayashi Y, Imatani J, Sugaya H, Akita K. J Hand Surg Am. 2014 Feb;39(2):219-25.

  3. Risk factors in lateral epicondylitis (tennis elbow): a case-control study.
    Titchener AG, Fakis A, Tambe AA, Smith C, Hubbard RB, Clark DI. J Hand Surg Eur Vol. 2013 Feb;38(2):159-64. 

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