クリニックの日帰り手術 〜Wide Awake Hand Surgery〜
- 2020年5月3日
- 日帰り手外科手術
当クリニックでは、駆血帯を用いず、患者さんに手を動かしていただきながら行う手術(WALANT)を積極的に行っています。
局所麻酔で行う手術において、当クリニックが力を入れているのが、カナダの手外科・形成外科医 Lalonde が提唱した、WALANT (Wide Awake Local Anesthesia No Tourniquet)という方法です。
これは、鎮静剤を使用せず、手術部位のみに局所麻酔を行い、手術中患者さんに、実際に手を動かしていただきながら行う手術です。
四肢の手術では一般的に、ターニケット(駆血帯)と呼ばれる血圧計のようなものを腕にまき、これを締め上げることで出血しないようにしながら行われることが多いです。しかし局所麻酔のみの場合、このターニケットを長時間使用すると、神経がマヒしてくるため、手が動かなくなり、不快な感覚や痛みがでてしまいます。
WALANTでは、歯科でよく使用される止血剤の入った麻酔薬を使用するため、ターニケットが不要となります。このため、患者さんの不快感が少なく、手を実際に動かしていただきながらの手術が可能となります。
腱の縫合やゆ着はく離、腱鞘炎などの手術に、この方法を用いており、縫合の強度が十分か、腱のすべりがスムースかなどを手術中に確認できるため、非常に有効な方法であると考えています。
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(文責:院長)