肩こりの治療 〜ハイドロリリースについて〜
- 2020年5月5日
- 整形外科
肩こりに長年悩まされている方は多いのではないでしょうか?ここ数年、生理食塩水をエコーを見ながら注射する、ハイドロリリース(筋膜リリース)注射が注目されています。
肩こりの治療として、最近ハイドロリリース注射が話題となっています。生理食塩水を患部に注射する治療法で、長年肩こりで悩んでいた方が一発で治るとの紹介をメディアでよく見かけます。
そのためか、長年の肩こりが劇的に改善されることを期待されて、注射を希望される方が増えてきました。当クリニックでも、ハイドロリリース注射を行っています。
くびから肩まわりには、たくさんの筋肉が何層にも折り重なっています。筋肉と筋肉の間に生理食塩水を注射することで、ゆ着が剥がされたり、痛みを出す物質が洗い流され、症状が改善すると考えられています。
しかし、これは推察に過ぎず、医学的にハイドロリリースのメカニズムが完全に解明されているわけではありません。症状が改善する方も多くいらっしゃるのですが、効果がどの程度続くかは、個人差が非常に大きい印象で、メディアで紹介されているように、すべての方が一回の注射で完治するわけではないことをご了承ください。
注射をしてもすぐに元に戻ってしまう方は、身体のバランスが崩れてしまっていたり、日常生活や仕事での身体の使い方が良くないという要素も大きいと考えられますので、この場合はリハビリを一緒に行うことが勧められます。
※ご注意ください!
ハイドロリリース注射とは、あくまでも手技の名称であり、生理食塩水のみの注射は、保険のルール上認められておりません。当クリニックでのハイドロリリースとは、生理食塩水に少量の局所麻酔薬を混ぜ、エコーガイド下で行うトリガーポイント注射を指します。
また、診察や検査はいいから、注射をうって欲しいという方がおいでになりますが、肩こりの原因として、何らかの病気が隠れている場合があります。皆様の安全のため、必ず診察・検査をお受け下さいますようお願いいたします。
(文責:院長)