手根管症候群の治療 〜リハビリ・注射〜
手根管症候群と診断されても、必ず手術になるわけではありません。まずは手術以外の治療から始めていきます。当クリニックの治療法をご紹介します。
リハビリテーション
スプリント治療
神経を休ませるため、手くび~指の付け根までを固定するスプリントをハンドセラピストが作成します。これは就寝時のみの装着でも有効で、特に明け方に症状が強い方に効果が出やすいです1。
神経滑走訓練
トンネルの中で神経が滑りにくくなっているため、これを改善するエクササイズを行います。ご自分でも出来るよう、パンフレットをお渡ししています。
ステロイド注射
トンネルの中にステロイドを注射することで、症状が緩和します。ステロイドというと副作用を心配される方も多いですが、全身に作用を及ぼす量ではありません。
当クリニックでは、エコーを確認しながら、神経と周りの腱を剥がすように注射するハイドロディセクションという方法を行っています。
回数制限はないのですが、注射を繰り返せば病気がだんだん良くなっていくわけではありません。注射後に短期間で症状がぶり返してしまう場合、手術が勧められます。
ステロイド注射が短期間でも効果があれば、最終的に手術となっても、手術後の回復は良いとされています。
手術治療については、コチラをご覧ください。
(文責:院長)
参考文献:
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Splinting is effective for night-only symptomatic carpal tunnel syndrome patients.
Halac G, Demir S, Yucel H, Niftaliyev E, Kocaman G, Duruyen H, Kendirli T, Asil T. J Phys Ther Sci. 2015 Apr;27(4):993-6.