第2関節のヘバーデン結節? 〜ブシャール結節〜|まえだ整形外科・手のクリニック|東京都杉並区にある手外科・整形外科

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第2関節のヘバーデン結節? 〜ブシャール結節〜|まえだ整形外科・手のクリニック|東京都杉並区にある手外科・整形外科

第2関節のヘバーデン結節? 〜ブシャール結節〜

指の関節痛の原因としては、第1関節が変形する「ヘバーデン結節」がよく知られています。最近では女性ホルモンとの関連が注目され、新聞やメディアでの記事を目にする事も多くなりました。
第2関節が似たような状態になり、痛みや動きの制限を引き起こすのが、「ブシャール結節」です。このブログでは、このブシャール結節について解説いたします。

ヘバーデン結節と同様、ブシャール結節も遺伝や環境、ホルモンバランスの変化など、様々な要因が絡み合って発生し、更年期以降の女性に発生しやすい病気です。軟骨のすり減り、骨の変形によって、痛みや動きの制限をきたします。

ここでは、第2関節の特徴を踏まえながら、当クリニックでの治療について説明させていただきます。

ブシャール結節は何が困るの?

痛みはもちろんですが、第2関節の動きが悪化すると、手の機能に大きな支障をきたします。

指には3つの関節があります。それぞれの関節の最大の曲がり角度を見ると、大きな差はないように思えますが、実際の生活や仕事における動作で最も動いているのが第2関節なのです。

関節の動きが悪化した場合、指全体の動きはどう変化するのでしょうか。

ヘバーデン結節のように、第1関節の動きが悪化しても、

劇的な変化は起こりませんが、第2関節の動きが悪化すると、

指全体の動きが大きく損なわれてしまいます。

人差し指であれば、物をつまむ・ペットボトルのキャップを開けるなどの動作が困難になりますし、薬指や小指であれば、力強く握る事が出来なくなります。手の中心にある中指が障害されれば、隣の指の動きにも影響が出てきます。

このように、第2関節は手の動きに非常に重要な役割を果たしており、ブシャール結節の治療においては、痛みをコントロールする事だけでなく、動きを維持・向上させる事も必要なのです。
ここがヘバーデン結節の治療と異なる点です。

どうやって治療するの?

痛み

スプリント

飲み薬や注射、スプリント(装具)により、痛みを沈静化させます。

関節の動き

痛みがある程度良くなったら、関節を柔らかくし、動きを向上させるリハビリを行います。
当クリニックでは、上肢のリハビリに特化したハンドセラピスト(作業療法士)が在籍しております。無理なリハビリは決して行いませんので、ご安心ください。

ただ、関節の変形が進行してしまっていると、動きを良くするには限界があるのも事実ですので、おかしいなと思ったら、早めの治療開始が望まれます。

手術

薬や注射、リハビリといった治療でも、思ったような改善が得られない場合、手術治療を検討します。手術方法としては、

・人工関節置換術
・関節固定術
・屈筋腱部分切除術

といった方法があります。当クリニックでは主に人工関節置換術を行っています。詳しくはコチラ

ブシャール結節は、ヘバーデン結節に比べると頻度は低いですが、痛みだけでなく、手の機能にも大きな影響を及ぼす病気です。

我慢しすぎると、治療を受けても思うような回復が得られない可能性もありますので、早めに手外科専門医を受診されることをオススメいたします。

(文責・イラスト:院長)

前田 利雄

記事監修

院長 前田 利雄
(まえだ としお)

  • 昭和大学医学部卒 医学博士
  • 日本手外科学会認定 手外科専門医・指導医